寿司について

日本を代表する伝統料理の一つ「寿司」について紹介します。寿司の歴史は実に千年以上もあり、奈良時代には既に存在していたと言われています。ただ、その頃の寿司は、滋賀県の郷土料理「フナ寿司」のようなもので、米と一緒に魚を発酵させた食べ物でした。

 

江戸前寿司の登場

では現在よく目にするような形の寿司が登場したのは、一体いつ頃だったのでしょうか?そのような寿司は「江戸前寿司」と呼ばれることからでもわかるように、誕生したのは江戸時代。初めて文献で確認できるのは「誹風柳多留」という川柳の句集で、文政12年のものに記述があるとのことです。当時の東京湾は豊かな漁場で、新鮮な魚介類をすぐに提供できたため、冷凍技術がない時代でも寿司を握ることができたのです。